特集

沖縄一美味しいアーサの採れ方(種付け篇)

沖縄の食卓ではお馴染みのアーサ(ヒトエグサ)

沖縄県内での生産量の七割が北中城村で採れるって知っていましたか?今回は北中城村が誇る特産品、アーサがどのように養殖されているのか、佐敷中城漁業共同組合 北中城支所 支所長の田仲康信さんにお話を伺いました。

●旧暦8月にはじまる自然種付け

アーサの養殖場所の写真

 

アーサといえばすごく身近で海に行けば自由に採れるものっていうイメージがあるのですが、実際にはどんな風に養殖をするのか教えてください。

 

アーサの養殖をされている田仲さんの写真

田仲さん(以下敬称略)

「だいたい旧暦の8月15日をめどに種付けを開始するのですが、その年によって一週間程度のズレが生じて来ます。でも15日だからといって、生産者がいっせいにその日に種付けを開始するかといったらそうではなく、生産者としての長年の勘で“今年はちょっと早めにやろう”とか“まだ暖かいから一週間位遅らそう”など、個人個人で判断してやっていきます。でも基本的に旧暦8月15日を基準にして、種付けのための網をピン張りしていきます。」

● 台風対策やメンテナンス

「養殖」というので、もっと人工的なイメージがあったのですが、すごく自然に沿った形で種付けされるのですね。旧暦8月というと、新暦では9月。まさに沖縄では台風の当たり月ですが、何か対策などはされるのですか?

田仲
「台風に関しては特に対策は打ちません。台風の後に網の高さを調節する位かな。新暦10月(旧暦9月)頭から中旬頃にはアーサの“芽”が出てくるので、網の調子や芽の成長具合を確認しながら陸揚げし、高圧ポンプで網を水洗浄してから、海に戻す作業をします。

汚れをそのままにしていると、アーサが汚れを抱き込んで成長してしまいますからね。収穫時に汚れが異物として入ってしまうので、本当に良いアーサをつくろうと思ったら、網の処理は不可欠です。

ポンプで洗い流した後、網を一枚一枚にわけていって、本張りをしていきます。種付けの時とは違い、たるませて張ることで成長しやすくなります。」

● 拠点産地としての条件

自然の状況を見ながら、時々、人がお世話するような形で成長させていくんですね。ところで、北中城村の漁場は、県から拠点産地(注*)として認定されていますが、どんな特徴があるのでしょうか?

田仲
「一番の特徴は地形ですね。良いアーサを育てるには、基本的に干潟じゃないといけません。アーサの成長に一番大事なのが、潮に沈んでいる時間と干上がった時間がそれにマッチしていること。光合成をするので、光の当たっている時間も重要になってきます。その全ての条件が整っていたのが北中城村で、現在の生産量まで増えて来たのだといえます。」

アーサはまさに、北中城の自然の恵みそのものだということを感じました。もっと北中城村のアーサが地域に根付いて欲しいですね。

田仲さん、お話ありがとうございました。

*拠点産地認定:戦略品目の生産振興を図るため、県農水部では定時・定量・定品質の出荷ができる拠点産地を形成し、市場に信頼されるおきなわブランドの確立を進めている。

 

 

 

 

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