縁どころ 吉嶺
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料理でご縁を繋ぐ。縁どころ「吉嶺(ゆしんみ)」
北中城村の小高い丘の上に建つ料理店、「縁どころ 吉嶺(ゆしんみ)」。北中城村で生まれ育った店主の比嘉竜一さんがご縁を大切に切盛り。来年は10周年の節目を迎えます。沖縄ではなかなか味わうことができない和食の味を大切にした、創作料理のお店です。
上京した高卒の男に運命の出会い。
比嘉さんは高校を卒業し、友人とともに上京。当時、夢が見つからずアルバイトに明け暮れる生活。そこで、人生を大きく変えたのは、今は亡き師匠との運命の出会いです。料理の世界に足を踏み入れた瞬間でした。
1日で辞めたくなるほど、厳しい昔ながらの職人の世界。師匠の顔を立てるため、必死で食らいつく毎日。いつしかできることが増えて認められ、知識も経験も身についていることを実感できるようになると、料理が楽しくなってあっという間に8年間が過ぎました。
修行に終止符を打ち、お世話になった師匠の元を離れ、2014年に生まれ育った故郷、北中城村に縁どころ「吉嶺(ゆしんみ)」をオープンさせたのでした。
ご縁を大切にしたいからこそ、名付けた店名。
沖縄ではどんな家にも「屋号」をつける習慣がありました。比嘉さんのおばぁの屋号だった「吉嶺(よしみね)」を受け継ぎ、店名は方言で「吉嶺(ゆしんみ)」が良い。
料理人の世界に踏み入れるきっかけをくれた師匠、おばぁの屋号、何かある度に助けられてきたたくさんのご縁を大切にする気持ちを込め、縁どころ「吉嶺(ゆしんみ)」と名付けました。
ご縁を生む「イカ墨チャーハン」。
しかし、ご縁だけでお店が注目されるはずがありません。そこにはしっかり料理人としてのこだわりが詰まっています。なかでも冬限定のコブシメのイカ墨にこだわる「イカ墨チャーハン」は人気メニュー。コブシメでしか味わえないイカ墨の豊かな風味とガーリックが相性抜群な味わい。
「イカ墨チャーハン」がオーダーされると、それを見た隣のテーブルからもオーダーが入る。またその隣のテーブルもと言った具合にオーダーが連鎖するそうです。その様子が面白くて、それぞれのテーブルで会話が生まれ、ご縁が生まれ、お客様同士が仲良くなっていくのだとか。
その他にも脂のりがよく、日本酒とのペアリングが合う「銀鱈の西京焼き」は、沖縄ではあまりお目にかかれない貴重なメニュー。
北中城村産のアーサを使用した「アーサのクリーム天ぷら」は、アーサの香りととろっとしたクリーミーな味わいを楽しんでほしい一品。
仕入れに通い出会った魚屋さんが毎日届けてくれる新鮮な魚で彩る「刺身の盛り合わせ」は鮮度が良いだけが全てではありません。冷蔵庫で寝かせること4、5日。熟成させた魚の旨みが味わえる一品。
こだわりの軟骨ソーキそば「吉嶺(ゆしんみ)そば」。
そんな「吉嶺(ゆしんみ)」はランチ営業も行っています。おすすめは「吉嶺(ゆしんみ)そば」。かまぼこ、軟骨ソーキはもちろん手作りです。
約3ヶ月の間、試行錯誤を重ねて完成した出汁は豚と鰹のバランスの良さにとことんこだわりを追求した優しい味わいです。
試行錯誤の間、自宅の食卓には毎日「軟骨ソーキそば」があったそう。そのせいか、子どもたちは沖縄そばにすっかり飽きてしまったという面白いエピソードも話してくれました。
縁どころとして、ご縁を大切に。
縁どころ「吉嶺(ゆしんみ)」ができるまでも多くのご縁があってのことと振り返る比嘉さん。
観光客も多く、沖縄の食材について質問されると、隣にいる常連さんに回答を求めるようなご縁を繋ぐ役目も果たしているそう。
そうすることでお客様同士がご縁で繋がり、また新たな出会いが作られている様子を、料理を作りながら眺めていることも楽しみのひとつだそうです。
まさに縁どころ「吉嶺(ゆしんみ)」。ぜひ足を運んでみてくださいね。想像もできないようなご縁がそこには待っているかもしれませんよ。
沖縄CLIPフォトライター (株)村上佑写真事務所 https://okinawaclip.com/ja/detail/2046
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